
良く知られていることですが、ホスピタリティを実現するためにはまずES(Employee Satisfaction=従業員満足)の向上が必要です。
「ああ嫌だな〜、今日もあんな雰囲気の職場なんか行きたくないな~」なんて思っている従業員が、お客様に対して真のホスピタリティなどできる訳がないからです。
しかし、論理的にESを構成する要素が語られることは研修でもあまりありません。
そのため、経営者や管理職側の意識も曖昧です。
何かESと言えば、給与アップや休日を増やすと言った、とにかく従業員の要望を実行することだと思われている方も多いのです。
そのせいか、私が「ホスピタリティの前にES向上を!」と経営者にお話をしても、拒否反応を示す方も少なくありません。
そこで、あまり語られることの少ない、ESを構成する要因をお伝えしたいと思います。
ESを構成する要因には、大きく2つあります。
一つ目は「動機付け要因」、二つ目は「衛生要因」です。
一つ目の「動機付け要因」は満足度を強化する要因です。
具体的には
仕事(やりがい、適性、量・質)
自己の成長(成長実感、人材育成、将来像)
等です。これらを改善することで働く上での満足度が向上します。
二つ目の「衛生要因」は不満足を強化する要因です。
経営方針(ヴィジョン、経営陣、帰属意識)
対人関係(上司、部下との関係)
組織風土(職場の雰囲気)
等です。これらを改善すると、働く上での不満足が減ります。
ESと一口で言っても、これだけの要因があるのです。
給与アップや、勤務時間短縮は要因の一部でしかありません。(とても大事な一部ですが)
動機付け要因は、仕事の中身そのものに関与するもの、衛生要因は仕事をするうえでの環境に関与するものと言えるでしょう。
衛生要因はベースになるものなのです。
なので、衛生要因が改善されずに動機付けだけ上げようとしても、上手くいかないことが分かっています。(逆に衛生要因だけ改善し続けても、満足度は上昇しません)
その中でも、特に経営方針、ヴィジョン(将来ありたい理想の姿)が重要です。
経営方針、ヴィジョンに対して、上に立つ人が毎日朝礼などで常に部下へ語っているか、方針に反した行動を取っていないか、日々チェックしてみてください。
経営方針やヴィジョンを浸透させるには、会議をうまく使うことです。
経営者や管理職の独演会になっていませんか?私もコンサルを行う時、組織改革の第一歩として会議を変えることを推奨しています。
私も研修を行っていますが、生きた会議にするためまずファシリテーションスキルを学びましょう。ファシリテーターを置き、会議を活性化させることです。ヴィジョン達成のためスタッフ全員のアイデアを集め、議論の対立を乗り越え合意形成することで、チーム全体のパワーが倍増されることでしょう。
経営方針、ヴィジョンの浸透により、スタッフはマニュアル以外の対応が可能になります。
ES向上に取り組む時は、先ず「衛生要因」の着手できることから見直すことをオススメします。


